美容室のお兄さんの四方山話を聞いて、勝手に“銭湯欲”が刺激されはじめた銭湯巡り。まず最初に訪ねたのは、東京のディープスポット、蒲田にある、その名も「蒲田温泉」。温泉銭湯です。
蒲田と言えば、安くて美味しい飲食店が多いことでも有名です。「東京のスラム街」なんて失礼な呼び名もあるようですけど、昔ながらの雑多で活気あふれる住みやすそうな街だと思います。大田区ですから交通も便利ですよね。
大田区には銭湯も33湯(1湯が長期休業中)と多いのですが、天然温泉の銭湯も14湯(1湯が長期休業中)あります。(東京都浴場組合「東京銭湯」による)
蒲田温泉は、その真っ黒なお湯で有名で、多くのメディアでも紹介されており芸能人にも人気とか。グッズも有名なようで、二階堂ふみさんがTシャツを着て買い物していた姿が激写されていますね。
さて、この日に行く!と決めたら、残業はしない。ワクワクしながら会社を出てJR蒲田駅で降ります。商店街を抜けて、途中から暗めの道になりますが住宅街なので大丈夫。「まだかなあ」と思いながら10分と少し歩くと、突然赤い、上がアーチ型の看板が見えてきます。蒲田には京浜急行線も走っており京急蒲田駅から歩いても同じくらいの距離みたいです。
この昭和感を醸し出すドギツメの赤い看板がとてもよい。「蒲田」と「温泉」の間にライオンのイラストが描かれています。これがシンボルなのだとか。このライオン、浴室の壁に設置されていて、口から湯が出てくる湯口になっているんです。昭和12(1937・丑)年創業、年季の入った味わい深いビルの1階にあります。入口には薄紫のプラスチック製アーチ型の雨除けが……。ここをくぐると靴箱が並びます。靴を入れて木製のカギを持って奥に入ると、左側に番台、右側にたくさんのグッズが並んだショーケースが!思わず物色しそうになりましたが、先にお湯に入らねばはじまりません。
靴箱のカギを番台に預けようとしてふと部屋の奥を見ると階段があります。まるで秘密の部屋に連れていってくれるかのような階段の入口には「蒲田食堂」ののれんが掛けられ、「人気№1 温泉釜飯」の美味しそうなイラストが置かれています。番台のお姉さん(推定40代)に聞くと、先にオーダーしておけば、湯あみ後に食べるのにちょうどよいとのこと。今日の“ご褒美”の一杯は、銭湯を出て街をブラブラしながら探そうと思っていたのですが、この場にあるならそこに行くべし!さっそく釜めしを予約して浴場に向かいます。この日、不覚にもタオルと石鹼を忘れてしまったので、50円の貸しタオルと40円の石鹸を購入。750円でバスタオルやシャンプーなどが付いた「手ぶらセット」もあるそうですが、次回からは「マイ銭湯セット」を持参する決意ですし、髪は洗いたいけど洗わないのでシンプルセットで十分です。19時に入浴しました。
湯友は、地元感が6割、シニア感が5割。混み具合は2割程度。単独女性が多いですが、子ども連れの親子、若者グループもいます。湯殿はシンプルな作りです。壁は白いタイルのみで潔い。絵はありません。「蒲田温泉(美肌の湯)」と書いてある浴槽のお湯は確かに真っ黒!低温湯と高温湯があり、低温湯でも43度、高温湯は47度もあります。別の一角にはジェットバス風のお風呂と電気風呂が仲良く並んでいます。それぞれの浴槽は小さなものですが、いろいろなお湯が楽しめてよし。サウナ(300円)、もちろん水風呂もありますが、今回はあまりゆっくりできないので入りませんでした。次に来たときはぜひチャレンジしたいと思います。(次回につづく)

蒲田駅から十数分。住宅地を歩いていると突然現れる赤い看板が湯心をくすぐります

入口。病院ではないですよ。こういうプラスチックフードにも昭和感が漂います

チケットはプラスチックの板。これも赤いのです。失くさないように注意

2階の「蒲田食堂」へ続く階段の絨毯はレトロ。新しいのれんはオシャレ。“秘密空間”へいざないます

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